難しい話①

 先週、9日に東京の虎ノ門にある東京財団ビルで開かれたセミナーに出席しました。講演は、「金融・経済危機と今後の規制監督体制」と題して、財務省国際局の中島武彦氏と慶應義塾大学経済学部の池尾和人氏からお話を聞きました。

中島氏から4月2日に開かれたロンドン・サミットでの会議内容を講演されました。前段の要約は、「世界的な危機には世界的な解決策が必要。市場原理、効果的な規制及び強力な世界的機関に基づく開放的な世界経済が重要である。サミットの合意により、IMFの資金を7500億ドルに3倍増、 2500億ドルの特別引出権新規配分を支持し、国際開発金融機関による1000億ドルの追加的貸付を支持し、2500億ドルの貿易金融支援を確保し、最貧国向け譲許的貸付のため、IMF保有金の売却益を活用する。全体として信用と成長及び雇用を回復させるための1.1兆ドルのプログラムを構成する。これは各国がとっている措置とあわせ、前例のない規模の回復のための世界プランとなる。」とお話されました。

 さらに、六つの分類 ①成長と雇用の回復 ②金融監督及び規制の強化 ③世界的な金融機関の強化 ④保護主義への対抗と世界的な貿易・投資の促進 ⑤万人のための公平で持続可能な回復の確保 ⑥コミットメントの遂行 に順序良くお話いただきました。ただ世界の同時不況を解決するための金融全般を理解するのは、大変難しかった。というのは世界全体のマクロ経済の話が我々中小企業のミクロ経済の金融にどのように繋がっていくのか、時期はいつ頃か、融資は受けられるのかといったことが具体的な形でイメージできなかった。しかし私は難しい内容の話でも諦めずに、接しているとある時突然理解できるということを体験しているので勉強していきます。

 20年前、私はシカゴ国際工作機械見本市に行き、友人の家に泊まったときのことです。友人の2人の子が、地元の中学校に入学した時、言葉か分からず、宿題を出されたことも分からない状態でした。しかし、3ヶ月が過ぎた頃英語が聞き取れるようになり、3~6ヶ月の間は言っていることは分かるのだが、話ことが出来ない、6ヶ月過ぎると突然話し出した。

 難解な金融の話と英語が話せるようになることは、人間の脳の構造から同じではないかと思います。あきらめずに聞く、読む、話す、理解することの努力をしていると、ある日突然理解出来るものです。少しずつ理解するのではなくある日突然です。私にも同じ体験があります。あきらめずに継続する。継続は力なりです。 

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