(3)技術戦略(長期の視点)
当社の技術戦略は技術の変遷を見ても分かるように単加工から複数の工程へ、複数の工程から部品の一貫生産へ、部品の一貫生産からAssy品へと技術の範囲を広げることにある。工程や部品の集積度を高めてゆくことによって一括して請け負う能力を身に付け、他との差別化を図っている。単に取り組む仕事の範囲を広げるだけならば同じことを他の企業もできるが、この技術範囲の拡大の裏には確かな生産技術やノウハウの蓄積がある。
技術の範囲の拡大によって業績を伸ばしてきた当社であるが、現在もさらに進んでいる。すなわち、今後は今まで以上に生産プロセスへの関与の度合いを高めようとしているのである。具体的には設計能力を身に付けようとしている。設計能力を身に付けることによってOEM生産をより円滑に立ち上げる、自社で生産しやすいように客先からの図面を自社向けにアレンジするようなことができ、さらに、客先における開発段階から関与することにより、より受注しやすくする可能性が高まるからである。この動きは単に構想としての動きではなくすでに具体的な活動として行われている。
経営者、100億円企業を目標にしている。そのために何が必要か、現場管理の改善しかり、人事管理の充実しかり、原価管理を含めた財務管理の精緻化も当然必要であり、これらの面について、外部からの出向人材や公的支援期間のアドバイザーなどを活用して、将来の飛躍に向けた土台固めをしっかりと行っているところである。
『南 フランスプロバンス地方』