新年明けましておめでとうございます。
昨年を振り返りますと、世界同時不況が深刻化した結果、我々の会社の売上高は、1月からの半年間は最盛期の20%しか確保できませんでした。お客様の在庫調整が終了した9月から50%に戻ってきましたが、予測より受注額が低く非常に厳しい経営を強いられた一年であったと思います。
さて、2010年の世界経済は中国の58兆円の内需拡大策やアメリカの70兆円のグリーンニューディールなど、世界各国の経済対策が効果を発揮し、10年の実質経済成長率の平均予測は3.4%と予想されます。5%成長が続いた金融危機前には戻れないものの、2年ぶりのプラス成長に復帰する公算が大きいと云われています。 10年の世界経済を引っ張っていくのは実質成長率9.5%に達する中国やインド・ インドネシア・ブラジルなど新興国になると思われます。EUのユーロ圏は住宅バブルの調整が重荷となり、実質成長率は1.1%で年の後半からの回復になると云われています。
このような世界経済の中で10年の日本経済は国内・国外の経済方策の効果で輸出や生産が好転し、景気の持ち直しを牽引していることを考え合わせると、10年度の実質経済成長率は1.1%で、09年度のマイナス2.8%より大幅に改善すると予測されます。しかし日本は政権交代後の混乱と少子高齢化・人口減少社会での成長戦略が描ききれず、また財政上の大きな制約があることから世界経済の回復過程では ユーロ圏の回復よりも遅い回復になると思われます。
このような世界経済と日本経済の中で我々協立製作所は、残念ながら今期一月決算では前半の赤字があまりに大きく後半の回復では補いきれないことから、二期連続の赤字となってしまいます。2010年度でなんとしても経常黒字を確保しなければならないと思っています。このような状況をかんがみ、2010年の方針は、『他社よりも優れた品質・コスト・納期で適格にお客様に対応し信頼性の高い会社』作りを目指すことから、7項目の方針を決定した。
1.売上高36億円と経常黒字5%を確保。
2.コスト競争力の強化では6つの重点施策を上げました。
(1)赤字部品の原価改善をなんとしても達成したい。
(2)生産技術。製造部は世界一の高能率加工へ挑戦。
(3)設備総合効率85%達成を出来る実力を一日でも早くつける。
(4)組立品の直行率向上ではポンプ95%以上、リリーフバルブ95%以上、
コントロールバルブ80%以上、他バルブ100%を達成させることです。
(5)間接業務の効率化と直間比率の見直しを図る。
(6)協力企業の技術指導強化と世界最適調達による原価改善。