2010年3月

アバター(2)

以下、記事を書いた谷口正次氏が解説をしているこの映画に潜む、気高い「野蛮人」に憧れる野蛮な「文明人」のアメリカの苦悩を紹介したい。

この映画は、アメリカでも大変な反響であったようだが、保守派の人たちには我慢ならなかったらしい。米海兵隊を侮辱する反米映画だというわけだ。

 また、日本の観客に多かった感想として、「ストーリーが単純すぎて途中で眠くなった」という。これらの反応の単純さにこそ、筆者は驚く。と嘆いている。

今現実に地球上の自然生態系豊かでかつ資源豊富な発展途上国で、先進国と新興国の鉱山会社が、膨大になったメタル資源需要を満たすために大規模資源開発を行っており、それに伴ってナヴィと同じ運命に翻弄されている先住民がいかに多いことか。

 監督のキャメロンは、そのことを知っているからこそ、映画は地球上で行われていることを宇宙版にしただけなのである。ダンス・ウイズ・ウルブズ(ケビン・コスナー主演)は、南北戦争時代という歴史上のことゆえ保守派も何も言わないわけだが、アバターは、宇宙版にしてもあまりに刺激的だから、恥部を突かれた思いで反発しているのであろう。

 しかし、映画と同じようなことをやっているのはアメリカだけではないのだ。カナダ、イギリス、オーストラリア、ロシア、スイス、中国、ブラジル、インドといった国々の鉱山会社も多かれ少なかれ同様のことに手を染めているのである。

それを裏付けることとして、資源開発に伴う問題発生を防止するために、次のようないくつかの国際的な動きがある。

アバター(1)

昨年12月末話題の映画「アバター」を2Dで見たが、3Dで見たいと思い先月3D版で再度見にいった。圧倒的な映像に引きもまれながらも、昔見たハリウッド映画の西部開拓時代の白人とインディアンの戦いを思い出した。

つまり自然が豊かで、資源豊富で未開拓な発展途上国で、先進国が需要の大きくなった資源を獲得するために大規模な開発を行い、これに反対する先住民との戦いを描いている。ストーリーは先が読める展開であるが、それよりもCG表現の圧倒的なすばらしさのため、3Dで見たいと思い映画館に足を運んだ。

アバターを見ていない人のために、あらすじを谷口正次氏の記事の一部を引用して紹介する。

時は22世紀、アメリカの資源開発公社RDAは、地球の熱帯雨林のスケールをさらに大きくしたような原生林に覆われた宇宙衛星パンドラに、超伝導物質のレアメタルの鉱床を発見する。そのレアメタルの価値は1キログラムで約20億円だ。しかし、その鉱床は、ナヴィとよばれる先住民が、ジャングルの中で狩猟採集の生活をしている地域の地下に眠っている。

 先住民といっても、緑色をした人間の体型そっくりの身体にしっぽがある。身長は約3メートル、今の地球人から見れば未開人ということになるだろうが、野蛮ではない。そして野生ではあるが、知性もある。聖なる山に棲む母神エイワを崇拝するアニミズム信仰の"ヒト"たちである。聖なる山には魂ノ樹と呼ばれる想像を絶する巨木が生えている。

 RDAは、鉱石採掘に先立って、ナヴィを移住させ、聖なる山を破壊し、魂ノ樹を切り倒さなければならない。RDAは地球上の場合と同じように、まず懐柔策に出る。学校を作り英語を教え、地球人の文明を植えつけようとする。しかし、ナヴィは決してなびかない。業を煮やしたRDAは元海兵隊大佐をリーダーとするPMCの部隊を送り込み、パンドラ制圧を目指す。

 侵攻に先立ち、スパイとして元海兵隊員ジェイクを送り込む。ただし、地球人はパンドラでは大気を呼吸できないため、ナヴィと人間の遺伝子を組み合わせてナヴィと同じ肉体を持った、ジェイクの思い通りに行動する化身すなわちアバターを作り出した。

 アバターは、レアメタルが埋蔵されているナヴィの一部族オマティカヤの村に、情報収集のために送り込まれたわけだが、部族長の娘であり戦士のネイティリと恋に落ちる。そして、いつしか、森の中であらゆる生物とともに共生・進化してきたナヴィの多神教の世界に魅せられてしまい、ナヴィとともに侵略者と闘う決心をする。

 

2010年3月度朝礼

32日に行われたTPM改善活動発表会において、優秀賞は佐藤リーダーの『エクス・スキナチーム』、準優秀賞は小林リーダーの『チームUチーム』が選ばれたことを全員に報告した。改善は会社方針に沿って、毎日の業務で困っていることを着眼点において目標を明確にすることを訓示し、改善活動に対する感謝の気持ちを述べた。

 

受注状況は、中国がダントツにV字回復を果たし、インド・インドネシアも好調に推移していることを述べた。次に当社の緊急の課題として納期遅れが目立ってきたことに対するお客様の受け取り方が過去のそれとは違ってきていることを説明し、納期遅れの解消を強く要請した。

 

期日指定納期に納入できなくても、製造ラインが止まらなければ良いと思っていては困る。昨年の不況から立ち直った今、指定された納期に指定された数量を納入しなければならない。

 

お客様は、リーマンショック後世界同時不況を乗り切り勝ち残っていくためには、期日指定納期に納入し、停滞無くラインを稼働させ、仕掛在庫を持たない経営をすることが勝ち残るための絶対条件だと認識しているからです。

 

私は我々の会社に来社されたお客様に協立製作所に来て良かったと思っていただける会社になりたい。お客様に感動していただける会社にしたい。感動していただけるには、「工場がきれい」「作業がきびきびしている」「機械が清々と稼働している」「機械稼働や生産・品質・納期の状況が一目で分かる」等々あるが、何といっても協立製作所に来ると心地良いと思ってくれることだ。一人ひとりに何が出来るか皆で考え、行動していきましょうと話を結んだ。

工作機械生産額、日本首位転落

日本の工作機械生産額が世界首位から27年ぶりに陥落したと日本経済新聞がつたえていた。2009年の日本の生産額は2008年度比57%減の5200億円に落ち込んだのに対して、中国の工作機械生産額は9%増加したため9800億円に伸ばし、一気に日本の首位を奪ってしまった。

その差は2倍近くに開いており、首位の座を取り戻すのは容易ではなく、世界のものづくりを支えてきた日本の製造業が、大きな転機を迎えていると報じられた。

 

私は2年ごとに開催されている日本とヨーロッパの国際工作機械見本市は欠かさず、視察している。日本の見本市での中国企業の存在感は出展社数も少なく、出展機械も日本製より精度的に見劣りしているので、日本のユーザーは価格よりも高機能・多機能そして何より機械精度の方をより重視していることもあり脅威はさほど感じなかった。しかしヨーロッパでの見本市は10年前から年を増すごとに、出展社数も増えており、展示のフロアスペースも大きく取って存在感を増してきている。日本だけを見ていると分からないことである。

 

中国メーカーは日本よりもヨーロッパを足場にして、市場を開拓しているようだ。その魅力はなんといっても価格である。上海協立では荒・中仕上げは中国製を使用し、精度の高い仕上げ加工は日本製を使用している。中国では現地法人の日系工作機械メーカーは、ほとんどが日系の現地法人の製造会社に販売しており、中国国内の製造会社にはあまり販売されていないと云われている。中国の会社にとって、日本製の工作機械は価格が高いため、精度の高い機械だと分かっていても購買行動に至らないようだ。しかし確実に中国の存在感は日を追うごとに増していくだろう。

 

我々日本の製造業はどのようにして生き残っていくか。明確な答えはない。ダーウィンの進化論にあるように環境に適用し、変化できるものだけが生き残り、勝ち残っていくのではないか。グローバルな世界では誰も答えを教えてくれない。自分たちの頭で考えていくしかないと思う。

 

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                     『ヨーロッパ国際工作機械見本市』

デカルCHAINA(shanghai)開業式出席

1月25日、私の友人である㈱デカルジャパンの松本さんが尽力された中国法人のデカルCHAINA(shanghai)の開業式に出席した。将来を見据えた判断は敬服に値する。工場の見学では普段見ることの出来ない印刷の工程を丁寧に説明頂き、異業種の門外漢ながら勉強になった。            

 

同じく友人である安藤さんの会社アンテックスと塚本さんの会社リーデンを見学させて頂いた。

その後、当社子会社の上海協立機械部件有限公司に来社され、意見交換を行った。我々の上海協立が設立は一番早いが、後発の皆さんが大きく発展している様子をみると良い刺激を受け、まさに切磋琢磨という言葉がぴったりの開業式と会社訪問だった。

 

これを機会に「上海友の会」を結成し大いに情報交換をしていくことになった。

 

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                   「デカル上海」会社説明風景

 

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                 「デカルchiana」玄関前で記念撮影

 

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                    上海協立の玄関前で記念撮影

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