東海道五十三次旅日記
4時に目が覚める。まだ薄暗い外を見ると雨が降っていた。次の岡部宿までの天気をチェックするが、昼に向けてだんだん雨と風が強くなる予報だ。今日の予定は7時に出発し、薩埵(さつた)峠を越えて、清水駅を通り岡部宿まで36km約8時間の道のりだ。6時半に食堂に向かい朝食を頂いた。朝食にしては品数も多く、美味しく頂いた。本来天気が良ければ、薩埵(さつた)峠からの富士山が一番美しい。しかし外は雨模様で見ることはできない。予報通りだ。清水駅まで3時間もあれば到着するので、雨がもっと強くなったら清水駅から電車で行くことも考え、旅館のご主人に相談した。ご主人の話では雨だけでなく、強風大雨注意報が出ているから、やめた方が良いとのことだ。私はあきらめきれず、食堂に9時頃までとどまり、様子を見ていた。だんだん雨と風が強くなる。部屋に戻り、旅行行程を確認し、徒歩で行く計画を中止し、電車とバスで岡部宿の旅館に行くことにした。1時間当たりの降水量が3~4mm以下ならば問題ないが、それ以上になると雨具を着けても、雨が体に入ってきて来ると疲れが倍増する。その上強風ならばなおさら、きつくなる。まだ旅は5日目だ。風邪を引くリスクは避けねばならないので、令和版の東海道五十三次と洒落込んで、電車で行くことにした。岡部宿まで電車とバスを乗り継いでいく旨をご主人につたえた処、近くの東海道本線の由比駅まで車で乗せていってくれると申し出があった。駅で丁重にお礼を述べて、藤枝駅に向かった。藤枝駅で昼食を済ませ、バス停の場所を確認してから、喫茶店に入り時間調整を行った。藤枝駅発14時4分、降りるバス停は藤枝市役所岡部支所だ。所要時間約40分。しかし路線バスに乗るのは40年来なく、心配だ。バス停の案内板を見るとスマホの乗換え案内で確認した出発時間と違う。案内所に行って、確認したら、なぜか案内板ではなく電光掲示板の方が間違いないと教わった。よく見たら違うバス会社の人に聞いていた。本来のバス会社の案内所には休憩中のカードがぶら下がっていて、誰もいなかった。隣のバス会社の案内所の人に聞いていた。自分のドジさ加減に一人苦笑した。親切に教えていただいた方には感謝。バスに乗り、下車するバス停を、目を凝らしてみていた。40分位したところ、バスの前方の下車案内に岡部の文字が目に入ったので、迷いなく下車したが、下りてみると何となく雰囲気が違う。バス停の名前を再確認したら、岡部営業所となっていた。