2022年6月2日、マイムビル2F(旧マルイビル)において、「令和4年茨城産業人クラブオンライン講演会」が行われた。茨城産業人クラブの講演会では、会場とオンラインの併用で行われてきたが、全てオンラインで行う講演会は初めての試みである。開催にあたりオンライン配信の技術的なサポートを委託している(株)アプリシエイトが水戸駅前の商業ビル「マイム」に今年開設した、eスポーツの拠点施設、エリア310のスタジオで行われた。冒頭の以下の通り挨拶した。
「茨城産業人クラブ会長の高橋でございます。平素は茨城産業人クラブに対し、多大なるご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。また本日はオンラインでの経済講演会になりますが、多くの方にご視聴いただき誠にありがとうございます。主催者を代表し、一言ご挨拶をさせていただきます。
国内では、新型コロナウイルスの新規感染者数が減少に転じ、少しずつではありますが、コロナ禍が終息の方向に向かっているように感じられます。行動制限の解除などにより、個人消費の持ち直しが期待されるところですが、他方一日の感染者数は未だ多く、感染場所についても学校や幼稚園などの割合が高止まりしておりますので、新型コロナには引き続き最大限の注意が必要な事は変わりありません。
さて、我々産業界をとりまく経営環境ですが、コロナ禍からの世界的な回復で受注は堅調なものの、半導体不足を主因とする供給制約の長期化に加え、ロシアによるウクライナ侵攻がエネルギー価格や原材料価格の高騰に拍車をかけ、足元の経済は依然として厳しい状況が続いています。
また、先月(5月)31日に経済産業省が発表した4月の鉱工業生産指数 速報値は前月比で1.3%の低下となり3カ月ぶりにマイナスに転じました。基調判断も「持ち直しの動きがみられる」から「足踏みをしている」に8カ月ぶりに下方修正となり、これには中国・上海市のロックダウンによる部品供給不足が大きく影響していると見られています。
さて、本日の講演会ですが、講演1では常磐大学総合政策学部経営学科 菅田浩一郎教授に『中小企業の国際化と自立化 日立地域にみる胎動』 をテーマにご講演いただきます。 また、講演2では元 陸上自衛隊 西部方面総監、現 丸紅 顧問の番匠 幸一郎 様に『最近の国際情勢と日本の安全保障』 をテーマにご講演をいただきます。
自立的成長を目指す企業にとって、生産面においても販売面においても、国際化は欠かす事の出来ない重要なピースです。一方、今回のロシアによるウクライナ侵攻は、グローバルに活動する企業は、「国家間の紛争」という政治リスクに対し、どのように備え対処すべきか、という教訓を投げかけました。
今回の講演が自社のビジネスを見つめ直し次の経営につながる「ヒント」となれば幸いです。
最後になりますが、本日ご視聴いただいております皆様のご健勝を祈念すると共に、各社様イノベーションを加速し、環境との共生の中で、更なる発展を目指すことにチャレンジしてくださいますよう、期待しご挨拶とさせていただきます。 」