朝礼訓話

2010年5月度朝礼

2010年度の客様の計画が出揃ってきました。中国に代表される新興国が日米欧に先駆けて景気回復を果たし、世界経済を引張っています。我々の会社も受注の増加を受け、2007年度売上高の80%強の回復をすると予想されます。これは非常に重要な変化点です。この急激な数量の増加がもたらす変化点は、我々が品質管理で言うところの変化点管理と同じです。数量が増加すれば、人を増やしたり、設備を変更したり、勤務体制を変更したりします。変更したとき、つまりいつもと違う作業をする時は、ルールに沿って仕事を進めませんと思わぬことで不良が発生します。品質が不安定になり不良品がお客様に納品されてしまうのは、このような変化があったときです。

 

管理監督者は作業を指導するときに、「分かったはず」「出来るだろう」「そこまで確認していない」等ないようにお願いしたい。また新人の方は作業手順が不明確なままに作業をしないで、監督者に確認してから作業を進めてください。

例えば、油圧ショベルのコントロールバルブの内径部とスプールのスキマはおよそ 0.004㎜です。そのスキマにバリやゴミといった異物がかみこみますとスプールが動かなくなってしまいます。例えば、油圧ショベルを操作し作業している工事現場が良く見られますが、塀の反対側に人がいた場合、作業中異物がかみこみますとコントロールバルブがロックして、塀を破損してしまいます。運転者がレバーを操作し止めようと思ってもロックしているため止まりません。その結果塀を壊してしまいその破片で人が大怪我をしてしまう可能性があります。

 

このような品質や加工の観点から私は3つの事を念頭に企業経営を行っています。①組立の3大不良の要素である「異品・欠品・締め忘れ」、「清浄を制するものは油圧を制する」、②工程では「材質間違いは会社を潰す」、「熱処理飛ばしは会社を潰す」、「バリ取りを制するものは油圧を制す」、③品質では「変化点管理を制するものは油圧を制する」、「小径深穴加工を制するものは油圧を制する」などです。

 

最後に、我々が製造しているバックホーローダーのポンプがリコール対象になりますので、作業手順書に沿って作業を進めて下さい。

「お客様満足の高い品質の製品を作ろう」が我々の品質目標です。皆で頑張りましょう。

2010年4月度朝礼

月は最盛期の70%の売上を上げることができました。2010年度は最盛期の 80%程度の受注を見込む事が予想されますので、全力で売上高の確保に結び付けたい。これは中国を中心としたインド・インドネシアなど新興国の景気回復に追うところが多い。アメリカでも少し動きが出てきたが、ヨーロッパは来年の後半になるのではないか。

 

我々の会社作りのスローガンとして「確度の高い計画を作り、製造は清々と計画通りに進める」があります。確度の高い計画を実現するためには、お客様の受注データに基づき月初めに計画を立て、変更に対しては月半ばに計画を作りなおします。

 

そして生産管理システムの信頼性を高めるには、在庫・仕掛品の数量がシステム上の数量と現物の数量が一致していることです。その為には現物と伝票を一致させ、必ず現物を移動させるときに入力作業をすることです。これが出来ませんと在庫数が合わないとか在庫がない等の問題が発生します。

 

各部門はシステムの信頼性を向上させるため基本ルールを守ってください。ルールに合わない事がある場合は上司に報告・相談・連絡してください。上司は生産管理部門に報告して運用のルールを作ってください。システムができれば運用もうまくいくと思わないでください。運用の改善が進まず、システムの信頼性を損ない失敗する事例はたくさんあります。

 

最後に、工場は最大の営業のツールです。その最低条件は綺麗な工場、床がドライ化された工場です。訪問されたお客様が感動する工場作りを目指しましょう。

 

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2010年3月度朝礼

32日に行われたTPM改善活動発表会において、優秀賞は佐藤リーダーの『エクス・スキナチーム』、準優秀賞は小林リーダーの『チームUチーム』が選ばれたことを全員に報告した。改善は会社方針に沿って、毎日の業務で困っていることを着眼点において目標を明確にすることを訓示し、改善活動に対する感謝の気持ちを述べた。

 

受注状況は、中国がダントツにV字回復を果たし、インド・インドネシアも好調に推移していることを述べた。次に当社の緊急の課題として納期遅れが目立ってきたことに対するお客様の受け取り方が過去のそれとは違ってきていることを説明し、納期遅れの解消を強く要請した。

 

期日指定納期に納入できなくても、製造ラインが止まらなければ良いと思っていては困る。昨年の不況から立ち直った今、指定された納期に指定された数量を納入しなければならない。

 

お客様は、リーマンショック後世界同時不況を乗り切り勝ち残っていくためには、期日指定納期に納入し、停滞無くラインを稼働させ、仕掛在庫を持たない経営をすることが勝ち残るための絶対条件だと認識しているからです。

 

私は我々の会社に来社されたお客様に協立製作所に来て良かったと思っていただける会社になりたい。お客様に感動していただける会社にしたい。感動していただけるには、「工場がきれい」「作業がきびきびしている」「機械が清々と稼働している」「機械稼働や生産・品質・納期の状況が一目で分かる」等々あるが、何といっても協立製作所に来ると心地良いと思ってくれることだ。一人ひとりに何が出来るか皆で考え、行動していきましょうと話を結んだ。

新年の挨拶(2)

 3.品質保証体制の構築では5つの重点施策を上げました。

 (1)不良率の高いラインの集中改善を行う。

 (2)バリ取りおよびエッジ形状の評価技術のレベルアップ。

 (3)業界一の清浄度へ、洗浄・テスト・出荷のコンタミ管理レベル向上。

 (4)客先クレームの半減では月3件以下。

 (5)工程内不良率の半減では0.1%・受入不良件数の半減では8件以下。

4.管理レベルの向上では4つの重点施策を上げました。

 (1)顧客別・製品別損益をリアルタイムで把握。

 (2)固定番地管理の精度向上では適合率を個数比99.9%以上。

 (3)仕掛在庫金額一ヶ月以下。

 (4)指示納期達成率90%以上、月次納期達成率97%以上。

5.技術力の向上では3つの重点施策を上げました。

 (1)顧客要求公差である寸法・真円度・円筒度・真直度・円芯度を現レベルの       

    半減する加工技術を確保する。

  (2)技術ノウハウの標準化とデータ蓄積。

 (3)自社設計バルブの開発。

6.人材育成では3つの重点施策を上げました。

 (1)TPM活動を通じて部門リーダーの育成。

 (2)QC教育の拡充と技能検定。

 (3)技能競技大会上位入賞・受験の啓蒙。

7.安全環境では2つの重点施策を上げました。

 (1)5S活動の継続。

 (2)ISO14000の精神に則った継続的改善活動の推進。

以上の施策は債務超過を一年で終わらすためであることは云うまでもありません。

 

 私は昨年の新年の挨拶で「全員が危機意識とコスト意識を持ち、日々の業務に取り組んで下さい。そして2009年を生き残り、体質改善が進んだ時に、真の中小企業から中堅企業に生まれ変わった最初の年であるといえる年にしたい」と話しました。

昨年は全ての部署で体質改善の活動を実行してきました。2010年は活動の結果を出すときです。そして「他社よりも優れた品質・コスト・納期で適格にお客様に対応し信頼性の高い会社」を作っていくことが、生き残ることの絶対条件であると思います。

 

以上で年頭の挨拶といたします。 

新年の挨拶(1)

新年明けましておめでとうございます。

昨年を振り返りますと、世界同時不況が深刻化した結果、我々の会社の売上高は、1月からの半年間は最盛期の20%しか確保できませんでした。お客様の在庫調整が終了した9月から50%に戻ってきましたが、予測より受注額が低く非常に厳しい経営を強いられた一年であったと思います。

 

さて、2010年の世界経済は中国の58兆円の内需拡大策やアメリカの70兆円のグリーンニューディールなど、世界各国の経済対策が効果を発揮し、10年の実質経済成長率の平均予測は3.4%と予想されます。5%成長が続いた金融危機前には戻れないものの、2年ぶりのプラス成長に復帰する公算が大きいと云われています。 10年の世界経済を引っ張っていくのは実質成長率9.5%に達する中国やインド・ インドネシア・ブラジルなど新興国になると思われます。EUのユーロ圏は住宅バブルの調整が重荷となり、実質成長率は1.1%で年の後半からの回復になると云われています。

 

このような世界経済の中で10年の日本経済は国内・国外の経済方策の効果で輸出や生産が好転し、景気の持ち直しを牽引していることを考え合わせると、10年度の実質経済成長率は1.1%で、09年度のマイナス2.8%より大幅に改善すると予測されます。しかし日本は政権交代後の混乱と少子高齢化・人口減少社会での成長戦略が描ききれず、また財政上の大きな制約があることから世界経済の回復過程では ユーロ圏の回復よりも遅い回復になると思われます。

 

このような世界経済と日本経済の中で我々協立製作所は、残念ながら今期一月決算では前半の赤字があまりに大きく後半の回復では補いきれないことから、二期連続の赤字となってしまいます。2010年度でなんとしても経常黒字を確保しなければならないと思っています。このような状況をかんがみ、2010年の方針は、『他社よりも優れた品質・コスト・納期で適格にお客様に対応し信頼性の高い会社』作りを目指すことから、7項目の方針を決定した。

1.売上高36億円と経常黒字5%を確保。

2.コスト競争力の強化では6つの重点施策を上げました。

 (1)赤字部品の原価改善をなんとしても達成したい。

 (2)生産技術。製造部は世界一の高能率加工へ挑戦。

 (3)設備総合効率85%達成を出来る実力を一日でも早くつける。

 (4)組立品の直行率向上ではポンプ95%以上、リリーフバルブ95%以上、

    コントロールバルブ80%以上、他バルブ100%を達成させることです。

 (5)間接業務の効率化と直間比率の見直しを図る。

 (6)協力企業の技術指導強化と世界最適調達による原価改善。

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