7月25日㈫ホテル・ザ・ウエストヒルズ水戸において、第60回茨城産業人クラブ定時総会・講演会が89名の参加を得て開催された。主催者挨拶は会長の髙橋と日刊工業新聞社の井水治博社長が行った。
会長挨拶「厳しい行動制限のとられていた新型コロナウイルスですが、感染症法上の位置づけが見直され、世の中は「ポストコロナ」という新たな時代を迎えております。各人の自主的な取り組みをベースとした感染対策に移行したことで、外食・旅行をはじめとするサービス業が緩やかに回復しています。また最近は、東京都心でも外国人観光客を見かけられる機会が増えたのではないかと思いますが、今年5月の訪日外国人数が対2019年比で7割の水準まで回復するなど、インバウンド需要も急回復が続いています。当面はサービス分野を中心としたリバウンド需要が日本経済をけん引し景気は緩やかな回復が続くのではないでしょうか。
一方、我々製造業を取り巻く経営環境は一段と不透感を増しております。ロシアによるウクライナ侵攻など地政学リスクの顕在化、資源・エネルギー価格の高騰を起因としたインフレの加速、気候変動に伴う自然災害の多発など、これまでの常識や過去の経験が通用しない事象が次々と起こり、不連続な時代に直面しています。
今なお経営環境は厳しく、先行き不透明ではありますが、こんな時代だからこそ、前を向き一歩足を踏み出し未来にたすきをつなげたいと強く思います。人工知能(AI)をはじめとする情報技術の活用やイノベーションが成長のエンジンとなる時代が到来した中、我々企業においても変化のスピードを上げ、競争力の強化や、新たなビジネスモデルの創出に向けた動きを加速化させる必要があります。茨城県経済をはじめ、わが国経済全体が、活力を取り戻し、新しい成長を遂げるためにも、産業人クラブをご活用頂ければ幸いです。」
第1号議案は令和4年度事業報告・収支決算を事務局が報告し、監査報告は監事の塩谷智彦様が報告され、可決承認された。続いて第2号議案令和5年度事業計画・収支予算案を事務局から説明し、可決承認された。総会終了後の講演会では,国連在職時にSDGs指標の策定作業に関わられた常磐大学の富田学長にご講演いただいた。学長の富田敬子様には「SDGs達成の現況と産業界の役割」をテーマに、ご講演いただきました。SDGsは貧困、飢餓といった開発途上国に寄った課題だけでなく、気候変動、イノベーション、働きがい(成長・雇用)という先進国の課題も内含する広範囲な目標ですと詳細にお話されました。
講演会終了後、懇親会が行われ、来賓挨拶として茨城県副知事の横山征成様、主催者挨拶は日刊工業新聞社代表取締役社長井水治博様、新入会員紹介ではみとしんリース(株)代表取締役社長廣瀬千秋様が自己紹介されました。続いて来年開催の産業人全国大会が、千葉県の千葉産業人クラブが主催されるに伴って、PRの一環として挨拶された。そして乾杯は副会長の伊藤幸司様の発声で行われた。立食パーティでは皆さんが笑顔で情報交換しているのが印象的だった。中締め挨拶は副会長の加藤木克也様が行った。
6月5日(月)水戸京成ホテルにおいて、茨城産業人クラブ・日刊工業新聞社工業新聞社の主催で経済講演会が、91名の参加を得て開催された。主催者挨拶は会長の髙橋と日刊工業新聞社の井水治博社長が行った。
開会挨拶の要約は
「先日、広島市で開催された主要7カ国 首脳会議(G7サミット)が無事閉幕しました。予想もしなかったウクライナのゼレンスキー大統領の電撃訪問が注目された広島サミットですが、G7としては初となる、核軍縮に焦点を当てた「広島ビジョン」が表明されこちらも注目を集めました。核に関しては、一足飛びに「廃絶」というわけにはいかないと思いますが、各国の首脳が原爆の被害を知る機会が持てた、というだけでも非常に良かったのではないかと思います。
またウクライナ問題に関しましては、G7の中で唯一、アジアに位置する日本からロシアを強く非難するとともに、ロシアに対する制裁措置の強化が謳われた事は、この問題は欧州だけの地政学的問題ではない、と示す重要な機会になったのではないでしょうか。国際的な日本の地位が低下しておりますが、これを境に良い方向に動いてくれると期待しています。
さて日本経済ですが、輸出やインバウンド需 要の拡大を促す円安基調の展開やコロナ禍からの回復、好調な企業業績などを背景として「株価の上昇」が続いています。政府が先月25日に公表した「月例経済報告」でも、足元の景気の基調判断を「緩やかに回復している」と、10カ月ぶりの上方修正となりました。
自動車を中心に好調な輸出や、外国人観光客の増加などが景況感を押し上げた格好ですが、一方で、エネルギー価格の高騰や欧米を中心とした世界経済の下振れリスクの高まり、人手不足の深刻化など足下には多くの不安材料を抱えております。
産業界を取り巻く環境は年々厳しさを増しておりますが、今後も事務局と共に茨城産業人クラブをもり立てていきたいと思いますので、皆様方には引き続きご支援の程をよろしくお願い申し上げます。
さて、本日の講演会ですが、元オックスフォード大学
教授で政府の勉強会の「顧問」を務められております、早稲田大学のスズキ トモ教授に『新しい資本主義』政策と経営 と題し、ご講演いただきます。
スズキ先生の提言される、企業の「付加価値の適正分配を通じていかに人材確保し成長するか」についてじっくりとお伺いする貴重な機会となっておりますので、今回の講演が自社のビジネスを見つめ直すきっかけとなり、強い日本の再生に尽力できる機会になればありがたいと思います。」
講演会終了後、スズキ トモ先生(英国永住権:大学での正式名がカタカナ表記)も出席され、立食パーティー形式で行われた。久しぶりに対面の懇親会で会員同士の情報交換する姿が随所に見られ19時20分に閉会した。
茨城産業人クラブ2023年新春経済講演会・賀詞交歓会が、2月9日㈭水戸市にある水戸京成ホテルで開催された。3年ぶりのリアルでの開催に茨城県産業戦略部部長、日刊工業新聞社から井水社長はじめ4名の幹部の出席を得て、82社99名で行われた。
主催者挨拶の要約は
「年頭にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。
2020年に始まった新型コロナウイルス感染症の拡大も早(はや)3年が経過しました。未だコロナ禍から完全に解放された訳ではなく、感染対策は今なお継続中ですが、ワクチン接種やウィズコロナの環境整備が進んだことにより、状況は大きく改善されています。政府は重症化率の低下などを受け、5月8日より、季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に移行する方針を正式に決定しました。新型コロナに翻弄される3年間でしたが、今年はコロナと共生し、社会経済活動を回していくという、大きな転換の年になる模様です。
一方、昨年を振り返りますと、海外ではロシアによるウクライナ侵攻やミャンマー軍の市民への弾圧、国内では安倍 晋三
元首相の銃撃や32年ぶりの円安など、歴史的な出来事の多い激動の一年となりました。
特に、世界が震撼したウクライナ侵攻は、コロナ禍から回復しつつあった世界経済を大きく混乱させ、世界的なインフレと金融引き締めの影響による景気後退懸念をもたらし、先行きの不透明感を一段と強める事態となりました。
またウクライナ侵攻は、調達や輸送手段を含むグローバルサプライチェーンの脆弱性を浮き彫りにさせた他、エネルギー供給バランスの急激な変化をもたらし、世界的に拡大しつつあったカーボンニュートラルの進行を後退させる事態となりました。
2022年は我が国のエネルギー・安全保障に大きな課題を突きつける年となり、産業界にとりましてもかつてない不確実性とめまぐるしい事業環境の変化に直面する年になりました。
2023年もこの流れを引き継ぎ厳しい年になりますが、世界が社会課題の解決や持続的な経済成長に向け進化を加速させる中で、我々企業経営者も自社の進化に向けて、今まで以上に新しい事にチャレンジし、具体的なアクションを展開していく事が重要となってまいります。
本日の講演では文部科学省 技術参与 の 栗原 研一様に「脱炭素社会実現に貢献する核融合エネルギーがいよいよ現実に!」と題しご講演にただきます。
核融合はCO2や高レベルの放射性廃棄物を出さず、反応を容易に停止できる優れた安全性を有しており、脱炭素やエネルギー安全保障の切り札と言われるエネルギー源です。
本日は我が国の核融合の第一人者であり、当クラブ会員でもあります栗原様に、核融合の実現性や中小企業の参入の可能性について直接お話を伺うことの出来る、貴重な機会となっております。本日の講演が自社のビジネスの次の経営につながる「ヒント」になれば幸いです。」
講演会終了後、マスクをしての立食パーティーが行われ、3年ぶりの開催に会員間の意見交換、盛り上がりを見せた。
2022年7月20日、ホテル・ザ・ウエストホテル水戸において「定時総会・講演会」が行われた。
開会は大井川和彦茨城県知事が来賓を代表してご挨拶をいただいた。製造業を中心とした産・学・官・金の産業人クラブの経営者に、さらなる県内経済界の発展と活性化に向けてご挨拶をいただいた。
次に主催者挨拶として私が開会のあいさつを行った。挨拶は以下の通り。「茨城産業人クラブ会長の高橋でございます。平素は茨城産業人クラブに対し、多大なる協力を賜り、厚く御礼申し上げます。また、本日は第59回定時総会・講演会にご臨席を賜り、誠にありがとうございます。主催者を代表し、一言ご挨拶をさせていただきます。
ワクチン接種の効果などから落ち着きを見せていた新型コロナウイルス感染症ですが、7月現在、急速に感染が拡大し「第7波」に入ったと言われています。岸田首相は14日の会見で「新たな行動制限は現時点では考えていない」と表明していますが、経済活動の回復に向けた取組みと感染拡大防止のバランスをより一層慎重に図ることが求められます。
さて世界経済ですが、コロナ禍からの世界的な回復による需要増はあるものの、ウクライナ情勢の長期化などを背景に物価上昇が続いております。各国は金融引き締めを一段と強化しておりますが、米国の利上げに伴うドル高により、新興国からの資本流出が「既に発生している」との見方もあり、世界経済の先行きに不透明感が強まっております。
また先日おこなわれたG20では、ロシアのウクライナ侵攻を巡る意見対立から(4月の)前回会合に続き、共同声明の採択が見送られました。
先進7カ国(G7)に中国、インドなどを加えた広範な枠組みでインフレや食料危機などの課題に対し対策を取ることが期待されましたが、政策面での成果がほとんど得られず、G20の機能不全が改めて浮き彫りとなったかっこうです。
国内に目を向けますと、資源価格の上昇や上海のロックダウンなどを主因とするサプライチェーンの停滞が生産活動の足かせとなり、製造業で一段と深刻化しています。特に品不足は今や主要な電子部品だけでなく、汎用品にいたるまで調達難を引き起こしており、受注好調な企業も頭を悩ませておられるのでは と推察いたします。
参院選に大勝し「黄金の3年」を手中に収めた岸田政権ですが、新型コロナの再拡大に加え、物価高対策やエネルギーの安定供給など喫緊の課題が山積しております。変化が激しい経済情勢や国際環境を鑑み、民意は政治の安定を選択した形ですが、岸田政権には中長期の視点で経済・安全保障政策を進めていただくことが求められます。
また我々企業においては、DXやAI、IoTなど新たな技術を用いて、競争力の強化や、新たなビジネスモデルの創出に向けた動きを加速化させる必要があります。今まで以上に具体的なアクションをどう展開していくのかが大切になる1年ではないでしょうか。
総会終了後の講演会では茨城県 警察本部の飯利雄彦(いいり・たかひこ)本部長に「技術情報の流出やサイバーアタック」をテーマにご講演いただきます。サイバーリスクに関しては小島プレス工業がマルウエア被害を受け、トヨタの14工場28ラインが止まったという事件がありました。ひとたびサイバー事故が発生すれば、企業の事業継続に甚大な被害や影響がありますので、茨城産業人クラブとしても積極的に取り組んで参りたい課題と考えております。
それでは本日お集まりの皆様のご健勝と、茨城県経済のさらなる発展を祈念するとご挨拶にかえさせていただきます。」
その後、会則により会長が議長を選任され、第一号議案「令和3年度事業報告・収支決算の承認を求める件」、第二号議案「令和4年度事業計画・収支予算の承認を求める件」は賛成多数で承認された。第三号議案「役員の選任を求める件」では新熱工業㈱の大谷直子社長・フォージテックカワベ㈱の河辺真理子社長・㈱諸岡の諸岡正美社長三名が新理事に承認され、役員の退任、役員名の一部変更、役員の役職の一部変更の報告があり、すべての議事が終了した。
次に茨城大学より、副学長・理工学研究科長の増澤徹氏から、「茨城大学博士課程の社会人進学制度のご紹介」と題して、我々経営者が世界に進出するにあたって、博士号を取得し、経営者がドクターの称号を持つことの重要性のお話をいただき、茨城県の活性化のため、茨城大学が協力出来るコースを設立したことの説明を受けた。
続いて講演会が開催され、「技術流出をめぐる情勢とサイバー攻撃の実態」と題して、茨城県警察本部 本部長 飯利雄彦様より、経済安全保障政策とサイバー攻撃の具体的な事例をご講演いただいた。産業人クラブとしては警察本部からの講演は初めてのケースで、激動する世界情勢を視野に入れてのことである。
懇親会は新型コロナ感染防止のため、「着席式」に変更した。冒頭、主催者挨拶で日刊工業新聞社の井水治博社長にご挨拶をいただき、予定通り終了した。
2022年7月20日、ホテル・ザ・ウエストホテル水戸において「定時総会・ 講演会」が行われた。
開会は大井川和彦茨城県知事が来賓を代表してご挨拶をいただいた。製造業を中心とした産・学・官・金の産業人クラブの経営者に、さらなる県内経済界の発展と活性化に向けてご挨拶をいただいた。
次に主催者挨拶として私が開会のあいさつを行った。挨拶は以下の通り。「茨城産業人クラブ会長の高橋でございます。平素は茨城産業人クラブに対し、多大なる協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
また、本日は第59回定時総会・講演会にご臨席を賜り、誠にありがとうございます。主催者を代表し、一言ご挨拶をさせていただきます。
ワクチン接種の効果などから落ち着きを見せていた新型コロナウイルス感染症ですが、7月現在、急速に感染が拡大し「第7波」に入ったと言われています。岸田首相は14日の会見で「新たな行動制限は現時点では考えていない」と表明していますが、経済活動の回復に向けた取組みと感染拡大防止のバランスをより一層慎重に図ることが求められます。
さて世界経済ですが、コロナ禍からの世界的な回復による需要増はあるものの、ウクライナ情勢の長期化などを背景に物価上昇が続いております。各国は金融引き締めを一段と強化しておりますが、米国の利上げに伴うドル高により、新興国からの資本流出が「既に発生している」との見方もあり、世界経済の先行きに不透明感が強まっております。
また先日おこなわれたG20では、ロシアのウクライナ侵攻を巡る意見対立から(4月の)前回会合に続き、共同声明の採択が見送られました。
先進7カ国(G7)に中国、インドなどを加えた広範な枠組みでインフレや食料危機などの課題に対し対策を取ることが期待されましたが、政策面での成果がほとんど得られず、G20の機能不全が改めて浮き彫りとなったかっこうです。
国内に目を向けますと、資源価格の上昇や上海のロックダウンなどを主因とするサプライチェーンの停滞が生産活動の足かせとなり、製造業で一段と深刻化しています。特に品不足は今や主要な電子部品だけでなく、汎用品にいたるまで調達難を引き起こしており、受注好調な企業も頭を悩ませておられるのではと推察いたします。
参院選に大勝し「黄金の3年」を手中に収めた岸田政権ですが、新型コロナの再拡大に加え、物価高対策やエネルギーの安定供給など喫緊の課題が山積しております。変化が激しい経済情勢や国際環境を鑑み、民意は政治の安定を選択した形ですが、岸田政権には中長期の視点で経済・安全保障政策を進めていただくことが求められます。
また我々企業においては、DXやAI、IoTなど新たな技術を用いて、競争力の強化や、新たなビジネスモデルの創出に向けた動きを加速化させる必要があります。今まで以上に具体的なアクションをどう展開していくのかが大切になる1年ではないでしょうか。
総会終了後の講演会では茨城県 警察本部の飯利雄彦(いいり・たかひこ)本部長に「技術情報の流出やサイバーアタック」をテーマにご講演いただきます。サイバーリスクに関しては小島プレス工業がマルウエア被害を受け、トヨタの14工場28ラインが止まったという事件がありました。ひとたびサイバー事故が発生すれば、企業の事業継続に甚大な被害や影響がありますので、茨城産業人クラブとしても積極的に取り組んで参りたい課題と考えております。
それでは本日お集まりの皆様のご健勝と、茨城県経済のさらなる発展を祈念するとご挨拶にかえさせていただきます。」
その後、会則により会長が議長を選任され、第一号議案「令和3年度事業報告・収支決算の承認を求める件」、第二号議案「令和4年度事業計画・収支予算の承認を求める件」は賛成多数で承認された。第三号議案「役員の選任を求める件」では新熱工業㈱の大谷直子社長・フォージテックカワベ㈱の河辺真理子社長・㈱諸岡の諸岡正美社長三名が新理事に承認され、役員の退任、役員名の一部変更、役員の役職の一部変更の報告があり、すべての議事が終了した。
次に茨城大学より、副学長・理工学研究科長の増澤徹氏から、「茨城大学博士課程の社会人進学制度のご紹介」と題して、我々経営者が世界に進出するにあたって、博士号を取得し、経営者がドクターの称号を持つことの重要性のお話をいただき、茨城県の活性化のため、茨城大学が協力出来るコースを設立したことの説明を受けた。
続いて講演会が開催され、「技術流出をめぐる情勢とサイバー攻撃の実態」と題して、茨城県警察本部 本部長 飯利雄彦様より、経済安全保障政策とサイバー攻撃の具体的な事例をご講演いただいた。産業人クラブとしては警察本部からの講演は初めてのケースで、激動する世界情勢を視野に入れてのことである。
懇親会は新型コロナ感染防止のため、「着席式」に変更した。冒頭、主催者挨拶で日刊工業新聞社の井水治博社長にご挨拶をいただき、予定通り終了した。