茨城産業人クラブでは5月30日、茨城県つくば市で「茨城産業人クラブ経済講演会inつくば」を開催した。つくばでの講演会開催は昨年に続き2回目。科学技術が集積し、ベンチャー企業の創出も相次ぐつくばの地で、事業を下支えするつくば研究支援センターの斎田社長と、コマツ茨城工場の鈴木工場長が国内でも最先端のIoTを推進する取り組みについての講演が行われた。(日刊工業新聞社記事による。)
私の会長挨拶は以下の通り。
「茨城産業人クラブ会長を仰せつかっている高橋でございます。
日頃より、茨城産業人クラブに対し、多大なるご協力を賜り、また このように多くの方々にお集まりいただき、厚く御礼申し上げます。開会にあたり、主催者を代表し一言ご挨拶をさせていただきます。
茨城産業人クラブは昨年に続き二度目の「つくば市」での経済講演会となります。つくば市は皆様ご存じのように、国の研究機関等が多数立地する国内有数の知的集積地であり、「サイバーダイン」を始めとする多くのベンチャーが起業する場所としても注目を集めています。
また、つくば市は「国際戦略総合特区」の指定を受けるなど、研究機関の研究成果を、今まで以上に新事業・新製品に結びつけようとする動きも活発化してきております。 我々、県内中小企業としましても、つくば市に集積する科学技術をいかに活用するかが今後はより一層重要になってくるのではないでしょうか。
さて、日本経済ですが、内閣府が18日に発表した2017年1―3月期のGDP(実質国内総生産)は大方の民間予測を上回り、年率換算2・2%のプラスとなり、11年ぶりの5四半期(ご しはんき)連続成長となりました。緩やかな景気回復が続いているという政府の景気判断を裏付ける結果となった訳ですが、経済成長を実感している経営者は少ないのではないでしょうか。
一方、労働生産人口の減少や景況感の改善、建設機械の急回復やスマートフォン関連などの生産の好調さの中、人手不足が大きな問題になっています。中小企業の人手不足感が新年度になっても収まっていません。日本政策金融公庫総合研究所が製造業を対象に実施した調査によりますと先月の従業員判断指数、つまり不足の割合から過剰の割合を引いた値はプラス19.4と前の月から0.1ポイント上昇しました。これは1995年の調査開始以来最高を更新しているとのことです。直近の県内有効求人倍率は1.4倍になるなど小規模企業では人手不足で事業を縮小せざるを得ないところも出ていると聞いています。官民挙げて人手不足問題を解決する工夫が必要ではないでしょうか。
海外に目を向けますと北朝鮮問題による東アジアの緊張の高まりや、米トランプ大統領の疑惑など、多分に外的要因に左右されるところが大きい昨今の景気動向です。ただ、こうした難しい状況にあっても、新しい技術や製品、サービスを創出し、人々の暮らしを豊かにしていくという企業の本分は変わりません。それぞれの企業が事業を通じて社会に役立つことで、社会から信頼される存在になり、それが継続的な成長に結びついていくのだと思います。
本日の経済講演ではつくば研究支援センターの斎田陽介社長に「つくば発ベンチャーの最新トレンドとつくば研究支援センターの役割
」について 、お話しいただき、小松製作所の執行役員生産本部茨城工場長の鈴木 康夫様には「コマツ流IoT活用」と題しご講演いただきます。
我々 製造業経営者の抱える多様な経営課題に対し、多くのヒントをいただけるのではないかと期待しております。」
昨年(2014)、11月4日水戸京成ホテルにおいて、茨城産業人クラブ50周年の記念式典がおこなわれ、長年の功績に対して30社を超える企業・団体に感謝状を贈呈した。
私の会長挨拶は以下に要約。
「先週、日銀が追加緩和を発表し、株価は大幅に上昇し、為替相場も欧米では114円まで、円安が進みました。日銀総裁は「円安は日本経済全体ではマイナスよりもプラス」と述べる一方で、「製造業、特に輸出企業にはプラスになるが、輸入企業や非製造業、中小企業にはマイナスの影響が直接的に及ぶ」との認識を示されました。我々中小企業にとっては非常に難しい対応を迫られると思いますが、今後の成長戦略を注視したいと思います。
さて、茨城産業人クラブは、2014年4月、設立50周年を迎えることが出来ました。これも偏に会員各社の長年にわたるご支援の賜物であるとともに、激しい時代の変遷の中で礎を築いてこられた先輩達の努力の成果であると、心より御礼申し上げます。
1964年(昭和39年)、産業人クラブは、政治、経済、技術などの情報を交換し、経営者の資質向上、事業の拡充を図り、わが国産業の発展に寄与することを目的に、工業人クラブとして、関東地区の産業人111人で設立されました。正確な産業情報を素早くキャッチし、それぞれの企業経営に役立てること。さらには産業界に起こるさまざまな問題の研究や、解決を図りながら「日本の将来は工業立国である」という共通の目標のために手を組んで進もうと組織され、当地域では常磐地区の産業界の交流、発展を図るために「常磐工業人クラブ」として会員26名、特別会員5名で スタートしました。初代会長は、日立市の日立機械工業社長の北山直太郎氏が就任されました。その後、6代目に平沼産業の平沼社長、7代目にコロナ電気の柳生社長を経て、私が8代目の会長を務めることとなりました。
現在、茨城産業人クラブでは、幾度かの名称変更を経て、会員160名を擁し、県内産業の活性化を目的に産・学・官・金交流活動などをベースに諸事業を実施し、会員企業の長期・安定的な発展基盤の構築を目指しています。
本日は永年会員として産業人クラブを支えてくださった企業の方々に感謝もうしあげ、記念講演では日野自動車・市橋社長様にご登壇いただき、今後の目指す方向と取組みになどについてご講演いただきます。講演会後の懇親交流会には橋本知事・県幹部の方々も出席されますので、多くの皆様にご参加をお願い致します。」
7月8日(火)水戸市三の丸ホテルにおいて「平成26年度・第51回茨城産業人クラブ定時総会」が開かれた。総会は順調に進み、1~4号議案まで可決承認された。
私は会長に就任して二期目を迎え、役員の選任を求める議案では副会長を1名から4名、新たに理事2名を迎えて、更なる組織の充実を図ることが出来た。
以下に、総会の開会挨拶を記す。
「会長を仰せつかっている高橋でございます。
日頃は産業人クラブの活動にご支援・ご協力いただきまして、ありがとうございます。またご多用の中、平成26年度定時総会にお集まりいただき、重ねてお礼申し上げます。
定時総会の開会挨拶は、産業人クラブ理事長であり、日刊工業新聞社の東京支社長がご挨拶申し上げるところですが、社用のため出席出来ませんので、私がご挨拶させて頂きます。
我が国の産業・経済活動は、アベノミクスによる景気刺激策により、税収の増加、有効求人倍率の上昇、都市部の一部では人手不足が起きるなど期待が高まる一方、 4月からの消費税増税、原油・資源高、さらに電力料金の高止まりなど中小企業を取り巻く環境は依然厳しい状況にあります。国内の少子高齢化を背景に、生産拠点は国境を越えグローバル化が本格化しています。大手企業の海外進出は加速し、調達も国境がなくなりつつあります。そして国内製造業の空洞化が懸念される中、日本経済は構造変化の時代に突入しました。
ほとんどの人が「景気が回復した」「景気が良くなった」と思うには4~5%の経済成長が必要と云われています。現在の1%前後の経済成長では景気の回復を実感として感じるのは、ごく一部で、多くの業種では、また多くの企業では景気動向にバラツキが生じます。平均値で議論していては経営の方向を間違う恐れがあると思います。
中小企業の経営上の問題として、国内需要の低迷・減少、国内市場での国内企業同士の競争激化が上位を占めています。その打開策として販売先の新規開拓、設備投資による生産性向上、新規分野への進出など前向きな改善策を掲げています。私共の会社もまさに同様でございます。
我々経営者は時代の環境に適応しながら、経営の舵取りを行わなければなりません。内向き・下向き・後ろ向きからは希望は生まれません。お互い前向きに一緒に頑張りましょう。開会の挨拶とさせて頂きます。
本日は1日宜しくお願いします。」
総会終了後、「ベトナムにおける日中韓の比較~ハノイ駐在経験から感じたこと~」と題して、ジェトロ茨城の西川所長の講演が行われた。その後の懇親会では橋本知事、商工労働部長をはじめ県幹部の参加を得て、開会の挨拶を日刊工業新聞社の井水社長が行い、橋本知事の挨拶、阿部理事の乾杯で懇親会が始まった。
現在、産業人クラブは、東京、大阪など全国に27カ所あり、総会員数 約2,000名を数えます。茨城産業人クラブは、日刊工業新聞社茨城支局が事務局を務め、県内の製造業、金融機関、大手企業の工場、支社・支店など会員数は約150。名誉会長は橋本昌茨城県知事で、茨城県商工労働部長や筑波大学、茨城大学などが参与として参加しています。講演会や意見交換会、工場見学などの活動を通して、会員相互の交流、経営強化などを促しています。各地域の産業人クラブとの連携・交流も近年は盛んになっています。
昨年の東日本大震災では、会員各位におかれまして、大変な被害を受けたこととお察しするとともに、心からお見舞い申し上げます。この一年あまり、従業員・関係者が一丸となって結束し、この難局を打開してきたことと思います。
復旧・復興に向けた取り組みのなかで、景気は緩やかな回復を示してきました。ただ、今後の経済環境も、なお楽観できません。今年度の国内GDP成長では2%台半ばが予想されています。ギリシャ議会選挙で、財政緊縮派が勝利し、ギリシャがユーロに留まることになったとはいえ、依然として欧州経済の不安は尽きません。また、国内では大飯原発の再稼働が決定しましたが、エネルギー問題そのものが解決したとは言い難い状況です。県内経済の見通しも楽観視するほどの材料はありません。
こうしたなか、変化に柔軟に対応することは不可欠です。協立製作所の経営理念は「挑戦と創造」です。これは、私が社長に就任して以来、常に行動してきた結果を文字にしました。常に挑み続け、立ち止まることのない経営を目指すためには、茨城産業人クラブを軸にそれぞれの立場で情報交換し、経営の質を高め合うことが私にとってもかけがえのないものになっています。内向き・下向き・後ろ向きの中からは不安と絶望しか生まれてきません。外向き・上向き・前向きの中からこそ希望が生まれてきます。
産業人クラブのさらなる活性化がみなさまの経営・事業にも大きな刺激を与え、希望を見出していきたいと思っています。先人たちの築いてきた産業人クラブの歴史をさらに発展させるよう微力ではありますが、力を注ぎたいと思います。みなさまのご協力をよろしくお願い申し上げます。
7月3日(火)水戸京成ホテルにおいて、茨城産業人クラブの定時総会が行われ、第8代の会長に選任された。産業人クラブは産・学・官に金融を加えた異業種交流会である。副会長を2期4年務めた後ではあるが、身の引き締まる思いである。会長就任の挨拶を2回に分けて記すこととする。
「先程の総会において会長に選任いただきました㈱協立製作所の高橋でございます。就任にあたりひと言ご挨拶させていただきます。
柳生前会長におかれましては、政治・経済が混迷する中、リーマンショック、東日本大震災を経て、今日まで産業人クラブを率いていただき感謝に耐えません。ありがとうございました。
産業人クラブは、政治、経済、技術などの情報を交換し、経営者の資質向上、事業の拡充を図り、わが国産業の発展に寄与することを目的に、昭和39年4月、工業人クラブとして、当時、関東地区の産業人111人で設立されました。正確な産業情報を素早くキャッチし、また、交換し、それぞれの企業経営に役立てること。さらには産業界に起こるさまざまな問題の研究や、解決を図りながら「日本の将来は工業立国である」という共通の目標のために手を組んで進もうと組織されました。
茨城産業人クラブは昭和39年4月7日(火)、いわき地区を含む常磐地区の産業界の交流、発展を図るために「常磐工業人クラブ」としてスタートしました。初代会長は、茨城県日立市の日立機械工業社長の北山直太郎氏が就任。副会長には前会長であります、コロナ電気、柳生社長のお父様が就任しています。その後、4代目には、日東電気の阿部、前社長、5代目にはデベロの立井前社長、6代目に平沼産業の平沼社長を経て、私が8代目を務めることとなりました。
景気の紆余曲折で、産業人クラブの活動は一時、停滞した時期もありましたが、会員相互に経営の資質向上に努め、情報を発信し続けることで、常に県内の産業界をリードしてきました。この姿勢は今後も変わることはないでしょう。