4時に起床したが、前日50km近く歩き、気温も4月初旬としては高く、疲労がたまっている。その上、腰に違和感があり心配だ。30分入念にストレッチを行い、ホテルを6時に出発した。今日は42kmを歩き、到着 時は15時の予定だ。コンビニでおにぎり、パンと水を買い、歩きながら食事をした。
広い敷地内には信州真田藩祖の信之(幸村の兄)の三男、真田信重と母の小松姫のお墓が並んで建立されていた。小松姫は本田忠勝の娘で家康の養女になり真田信之に嫁ぎ、1620年2月24日に没したと碑文に記してあった。当山に深く帰依した信之の二女松姫がここ勝願寺に分骨造塔したという。
そして信之の直系の子孫が、現在、愛知淑徳大学教授の真田幸光氏だ。
吹上神社を後にして荒川堤「久下の長土手」に入った。右手に桜の花が少し散っていたが、心が和む。菜の花の黄色がきれいだ。単調な長い土手を歩くには心地よい。
気持ちよく歩いておいたが遠くに大きな赤い橋が見える。
1日目(4月9日)土曜日
4時に起床。中山道六十九次の旅の始まりだ。昨年の東海道五十三次の旅と違い難所であるいくつもの峠を越えなくてはならない。自然と気合が入る。昨年と違うのは3人の友人が途中の行程で合流することだ。前日にコンビニで購入したおにぎりや飲み物などで簡単に朝食を済ませ、待ち合わせ場所である日本橋由来碑に向った。ホテルから徒歩5分だ。すでに田部井さんが待っていた。田部井さんは毎日一万歩近く歩いているとのこと、浦和宿辺りまで行くことになった。出発だ。神田駅を左手に見て、秋葉原駅を右手に見ながら、神田明神を通り過ぎ、東京大学赤門に到着した。この赤門は加賀前田家加茂屋敷の御守殿門で、朱塗りなので赤門と呼ばれていた。私は23才まで東京の品川区と大田区に住んでいたが、赤門に来るのは初めてだ。記念写真を撮り、足を進めると間もなく諏訪山吉祥寺の石碑があった。
この吉祥寺は太田道灌が江戸城築城の際、現在の和田倉門のあたりに「吉祥庵」を立てたのが始まりと云われている。更に進むと「本郷追分」に出た。直進すると岩槻街道(日光御成道)へ、左が中山道だ。次のチェックポイント「高岩寺とげぬき地蔵」に向った。巣鴨駅を通り過ぎたあたりから国道17号線と旧中山道が分かれて行く。ナビを見ながら「高岩寺とげぬき地蔵」に向ったが、狭い道に誘導されていくので、おかしいと思いながら歩いているともと来た道に戻ってしまった。二人で歩いていると昔話に夢中になり、道に迷ってしまった。田部井さんのアドバイスにより、国道17号線に出ていくことにした。蕨宿までほとんど国道17号線と一緒だからだ。荒川の戸田橋を渡り、蕨宿に入った。浦和宿に入ったところで、田部井さんは浦諏訪山吉祥寺石碑和駅に向かい、ここで別れた。毎日健康のため散歩をしているとのこと、ここまで約25km、健脚だ。私はそのまま国道17号線を進み、北浦和駅で旧中山道(鴻巣桶川さいたま線・164号線)に入り、大宮宿に向った。さいたま新都心駅を過ぎると氷川神社参道入り口の石灯籠に出会った。
旧道沿いには古い家がかなり残っていた。本来、この桶川宿で宿泊するのが、丁度よいのだが、標高1200mの碓氷峠は、昨年、東海道を旅した時の箱根850m比較しても350m高い。調べれば調べるほど峠越えに自信が持てなくなってきた。朝6時頃出発して碓氷峠の頂上熊野神社に正午に到着、途中疲れても3時までには到着しないと、宿泊地の「あさぎり山荘」に着くころには暗くなってしまうので、出来るだけ碓氷峠の近くに行きたいと計画した。そのため、桶川駅一つ先の北本駅に宿泊するため、やむなく初日に50km近く歩くことにした。初めての50km歩行は不安が大きかったが、挑戦することにした。北本は桶川宿と鴻巣宿の中間の鴻巣宿よりにある。北本の街並みが作られたのは、江戸時代の初期に元宿村が中山道の宿駅として整えられたのが始まりで、その後現在の鴻巣の地に移され、宿場の有った所は、本宿(元宿)と呼ばれ、これが北本の地名になったとのこと。
北本駅近くのビジネスホテルに到着したのは16時40分、計画より10分遅れだ。計画では47kmだが、歩数計では51km、72,610歩を要した。午後、気温が高くなったので、ペットボトルの水とスポーツ飲料を5本飲んだ。いつもは3本だが、気温が高くなると水分を取る量が多くなり、疲れた。部屋に入り足を冷やしてから、Tシャツ・下着等の洗濯をしてから、フロントで近くのレストランマップをもらい、5分位の所にある食堂に行った。一度歩くのを止めると短い距離でも歩くと足裏が痛い。生ビールと刺身定食を注文したが、コロナ感染防止のため、両方とも扱っていないと言われたので、瓶ビールとカツ丼を頼んだ。メニューの種類が少ないので、選択肢はなかった。客は私一人、老夫婦二人で営んでいる食堂だった。スマホで一日のニュースをチェックしながら、時間をかけて食事した。お客が一人入ってきたところで、勘定を済ませ、部屋に戻った。明日のためにストレッチを十分に行い、足裏のマッサージも丹念に行った。今日は、午後から25℃近い気温だ。このような高い気温では脱水症状を起こしかねない。明日の天気も気温が高そうだ。明日のチェックポイントは簑田氷川神社、熊谷宿の八木橋百貨店、深谷宿の深谷市役所を通り、小山川に架かる滝岡橋を渡って、本庄宿のビジネスホテルの「ホテル本庄」までの約47㎞の行程だ。9時に就寝。一日目が終わった。
昨年の東海道五十三次を歩いて旅した時は、リュックの重量が7kgになったので、大変苦労した。前回を反省して今回は重量を半分にした。
中山道六十九次日程表(2022年4月9日~4月22日)
4月9日(土) 1日目 日本橋出発5:00「田部井さんと合流」
東大赤門⇒とげぬき地蔵(高岩寺)⇒志村一里塚⇒辻一里塚跡碑(蕨宿)⇒さいたま新都心駅(大宮宿)⇒上尾駅(上尾宿)⇒桶川宿47㎞ 到着予定時間16時30分 宿泊先
ザ・セレクトン北本駅前
4月10日(日) 2日目 桶川宿 ザ・セレクトン北本駅前 出発6時00分
箕田氷川八幡神社(鴻巣宿)⇒吹上神社(鴻巣宿)⇒八木崎百貨店(熊谷宿)⇒深谷市役所(深谷宿)⇒滝岡橋(深谷宿)⇒本庄宿42km 到着予定時間15時00分 宿泊先 ホテル本庄
4月11日(月) 3日目 本庄宿 ホテル本庄 出発6時00分
陽雲寺(新町宿)⇒岡醤油醸造(高崎宿)⇒君が代橋(高崎宿)⇒鷹之巣橋(板鼻宿)⇒安中宿39km 到着予定時間15時00分 宿泊先 ビジネスホテル宝泉
4月12日(火)4日目 安中宿 ビジネスホテル宝泉 出発6時00分
補陀寺(松井田宿)⇒碓井神社⇒信越本線横川駅「大橋さん・田部井さん合流8時20分」⇒碓井関所跡(坂本宿)⇒山中茶屋跡⇒旧碓氷峠遊覧歩道⇒沓掛宿32km 到着予定時間14時30分 宿泊先 あさぎり荘
4月13日(水) 5日目 沓掛宿 あさぎり荘 出発6時00分
御代田一里塚跡(小田井宿)⇒住吉神社(岩村田宿)⇒相生の松(塩名田宿)⇒駒形神社(塩名田宿)⇒中津橋(塩名田宿)⇒大友神社(望月宿)⇒金丸土屋旅館(芦田宿)⇒松尾神社(長久保宿)⇒和田宿40km 到着予定時間15時30分 宿泊先 民宿みや
4月14日(木) 6日目 和田宿 民宿みや 出発7時00分
鍛冶足一里塚跡(和田宿)⇒男女倉口(和田宿)⇒広原一里塚跡⇒和田峠(古峠)⇒西餅屋茶屋跡⇒水戸浪士の墓⇒木落し坂⇒諏訪大社下社春宮⇒下諏訪宿29㎞ 到着予定時間16時30分 宿泊先 鉄鉱泉本館
4月15日(金) 7日目 下諏訪宿 鉄鉱泉本館
出発6時00分
下諏訪宿今井番所⇒塩尻峠展望台⇒東山一里塚(塩尻宿)⇒犬飼の清水(塩尻宿)⇒堀内家住宅(塩尻宿)⇒平出一里塚(塩尻宿)⇒牧野一里塚(洗馬宿)⇒日出塩一里塚(本山宿)⇒ 奈良井宿 40km 到着予定時間15時30分
宿泊先 民宿しまだ
4月16日(土) 8日目 奈良井宿 民宿しまだ 出発7時00分「大橋さん合流」
鳥居峠御岳神社⇒藪原駅(薮原宿)⇒義仲舘(宮ノ越宿)⇒中山道中間点の碑⇒出尻一里塚碑跡⇒木曽福島役場(福島宿)(大橋さん宿泊)⇒上松町役場(上松宿)⇒須原駅(須原宿) 42km 到着予定時間16時00分時 宿泊先 民宿すはら
4月17日(日) 9日目 須原宿 民宿すはら 出発7時00分
天長院(須原宿)⇒下在郷一里塚⇒十二兼駅(大橋さん合流)⇒脇本陣奥谷(妻籠宿)⇒馬籠峠⇒陣場上展望台(馬籠宿)⇒馬籠脇本陣資料館(大橋さん帰宅)⇒新茶屋の一里塚跡⇒与坂立場茶屋跡(落合宿)⇒小石塚立場(中津川宿)⇒甚平坂公園(大井宿)⇒恵那宿39km 到着予定時間16時00分 宿泊先
ホテルルートイン恵那
4月18日(月) 10日目 恵那宿 ルートイン恵那
出発6時00分
慎ケ根一里塚⇒権現山一里(大湫宿)⇒八瀬沢一里塚⇒秋葉坂の三尊石窟(細久手宿)⇒山内嘉助屋敷跡⇒和泉式部廟所(御岳宿)⇒一本松公園(伏見宿)⇒太田宿43km 到着予定時間16時00分 宿泊先
ホテルルートイン可児
4月19日(火) 11日目 太田宿 ホテルルートイン可児 出発6時00分
太田の渡し跡⇒中山道鵜沼宿町屋館(鵜沼宿)⇒新加納一里塚⇒本田代官所跡⇒美江寺宿(美江寺駅)42km 到着予定時間15時30分
美江寺駅発15時52分(樽見線大垣行) 大垣駅16時06分着 徒歩3分 宿泊先 コンフォートイン大垣(到着予定時間16時10分)
4月20日(水) 12日目 コンフォートイン大垣 出発6時 大垣駅6時21分発 美江寺駅6時34分着 美江寺宿(美江寺駅)出発6時40分
馬淵家長屋門⇒垂井一里塚(垂井宿)⇒柏原一里塚跡⇒醒ヶ井駅(醒ヶ井宿)⇒鳥居本駅(鳥居本宿)⇒彦根駅46km 到着予定時間 17時15分 宿泊先 コンフォート彦根 (松本さんとホテルで合流)
4月21日(木) 13日目 鳥居本宿 ホテルコンフォート彦根 出発 6時00分「松本さん合流」 岩清水神社⇒石畑一里塚⇒御幸橋(愛知川)⇒奥石神社⇒義経元服の地⇒森山37㎞ 到着予定時間15時30分 宿泊先 セントラル野洲
4月22日(金) 14日目守山宿 セントラル野洲 出発5時00分 今宿一里塚⇒本陣(草津宿)⇒潮田唐橋⇒大津事件の石碑⇒逢坂山関址碑⇒山科駅前⇒三条大橋35km 到着予定時間13時00分
まえがき
2021年4月71歳の時、東海道五十三次を日本橋から京都三条大橋まで12泊13日の日程で歩いて旧街道を旅した。三条大橋に到着した時の充実感・達成感は脳に焼き付いている。旅日記をまとめ終わり、翌年も歩いて旅をしたい思いに駆られ、京都までの旅程で東海道と対をなす中山道に決めた。中山道はもともと古代・中世の東山道を受け継ぐ道だったが、関ヶ原の戦いの翌年、慶長6年(1601年)から7年かけ、江戸幕府によって、五街道の一つとして大きく整備された街道だ。
中山道は日本橋から武州、上州、信濃、木曽、美濃、近江を得て京都三条大橋約534kmで、東海道よりも約40km長い道程だ。現在の都道府県で云うと東京都(日本橋)、埼玉県、群馬県、長野県、岐阜県、滋賀県、京都府(三条大橋)になる。中山道は東海道に比べ、山岳地帯を進むため難所も多く、冬は雪に見舞われる過酷な道だという。しかし東海道よりも川の障害がすくないのが利点で、特に女性は中山道を利用することが多かったというが、東海道の難所箱根の標高は約850mに対して、中山道の最初の難所は碓氷峠1200m、第二の難所は1600mの和田峠。そして7つの峠があるといわれている木曽路は、女性にとって大変な道程と言わざるを得ない。江戸時代の1日に歩く距離は男性で10里(約40km)、女性で8里(約32km)と記されている。中山道は京都から日本橋に向かうときは、下諏訪から和田峠に登る方が急斜面で最大の難所になる。逆に碓氷峠は下りになるので、足場が悪いことを除けば、楽な道程だ。日本橋から京都に向かうときは、その反対で碓氷峠が最大の難関で、和田峠越えは頂上までは比較的緩やかな登坂で、下諏訪までが急な下り坂になるが、標高1600mに変わりはない。中山道は江戸時代の遺構や街並みが多く残っているといわれているので、その情景を思い描きながら歩こうと思う。大変だが、楽しい旅になるだろう。
㈱共和工機殿の「感謝の夕べ」が地下1階「飛天」で、メーカー・ユーザーの約650人が参加され華々しく開催した。冒頭、岩崎洋三社長が、日頃の感謝の気持ちを込めて、有意義な時間を過ごされると同時に明日開催のJIMTOF2022において、未来に向け世界を動かす最先端技術と素晴らしい出会いをつなぐ場として、新たな発見をしていただけたら幸いですと力強く挨拶された。
ユーザー代表として㈱ヌカベの西田慶太郎社長は㈱共和工機殿が常にユーザーの立場に立ち、提案型の営業を心掛けていると感謝の気持ちを述べた。次にメーカー代表としてオークマ㈱の家城淳社長が日本工作機械工業会会長の稲葉善治氏を差し置いての挨拶はご容赦願いたいと前置きし、工作機械業界の現況と商社である㈱共和工機殿をたゆまぬ努力を称賛さ挨拶とした。懇親会が始まった。
弊社と㈱共和工機殿との付き合いは大隈鉄工所の展示会で、NC旋盤LSNの購入を決めた時から始まった。それから四十数年が経過し、弊社工場の大部分は㈱共和工機殿を通じて工作機械を購入した。私もユーザー代表として舞台に上がり、挨拶したことを鮮明に記憶している。
私は前方中央の円テーブルに席を設けていただいた。このテーブルには岩崎社長、㈱ヌカベの西田社長、マルスン㈱の鈴木社長、㈱富士テクニカ宮津の長谷川社長、㈱木村鋳造所の木村社長、㈱岡本工作機械製作所の石井社長、そしてファナック㈱の稲葉会長の8名が同席した。和やかに情報交換をしながら、近況を交えて話が進んだ。隣のテーブル席にオークマ㈱の家城社長、THKの寺町社長がいた。私と寺町社長が話をする様子を見て、㈱共和工機の岩崎会長が我々の所に来て、私と寺町社長の取り合わせが不思議らしく、その関係性を聞かれたので、前述の話をしたところ、大変興味深く聞いておられた。久しぶりの対面の懇親会で旧知の人ともお会いして、その健在ぶりを喜び合った。㈱共和工機殿とホテル側の万全の感染対策に感謝しながら、締めの挨拶後、早々に部屋に引き上げた。翌日はJIMTOF2022の開幕だ。日頃取引のあるメーカーのブースに行き、情報交換を行った。4年ぶりの開幕で、初日の来場者は例年に比べて大分多いという。オークマ、ツガミ、東京精密と日頃お付き合いのあるブースを訪問した。見本市の成功は間違いないと思った。
2022年7月20日、ホテル・ザ・ウエストホテル水戸において「定時総会・講演会」が行われた。
開会は大井川和彦茨城県知事が来賓を代表してご挨拶をいただいた。製造業を中心とした産・学・官・金の産業人クラブの経営者に、さらなる県内経済界の発展と活性化に向けてご挨拶をいただいた。
次に主催者挨拶として私が開会のあいさつを行った。挨拶は以下の通り。「茨城産業人クラブ会長の高橋でございます。平素は茨城産業人クラブに対し、多大なる協力を賜り、厚く御礼申し上げます。また、本日は第59回定時総会・講演会にご臨席を賜り、誠にありがとうございます。主催者を代表し、一言ご挨拶をさせていただきます。
ワクチン接種の効果などから落ち着きを見せていた新型コロナウイルス感染症ですが、7月現在、急速に感染が拡大し「第7波」に入ったと言われています。岸田首相は14日の会見で「新たな行動制限は現時点では考えていない」と表明していますが、経済活動の回復に向けた取組みと感染拡大防止のバランスをより一層慎重に図ることが求められます。
さて世界経済ですが、コロナ禍からの世界的な回復による需要増はあるものの、ウクライナ情勢の長期化などを背景に物価上昇が続いております。各国は金融引き締めを一段と強化しておりますが、米国の利上げに伴うドル高により、新興国からの資本流出が「既に発生している」との見方もあり、世界経済の先行きに不透明感が強まっております。
また先日おこなわれたG20では、ロシアのウクライナ侵攻を巡る意見対立から(4月の)前回会合に続き、共同声明の採択が見送られました。
先進7カ国(G7)に中国、インドなどを加えた広範な枠組みでインフレや食料危機などの課題に対し対策を取ることが期待されましたが、政策面での成果がほとんど得られず、G20の機能不全が改めて浮き彫りとなったかっこうです。
国内に目を向けますと、資源価格の上昇や上海のロックダウンなどを主因とするサプライチェーンの停滞が生産活動の足かせとなり、製造業で一段と深刻化しています。特に品不足は今や主要な電子部品だけでなく、汎用品にいたるまで調達難を引き起こしており、受注好調な企業も頭を悩ませておられるのでは と推察いたします。
参院選に大勝し「黄金の3年」を手中に収めた岸田政権ですが、新型コロナの再拡大に加え、物価高対策やエネルギーの安定供給など喫緊の課題が山積しております。変化が激しい経済情勢や国際環境を鑑み、民意は政治の安定を選択した形ですが、岸田政権には中長期の視点で経済・安全保障政策を進めていただくことが求められます。
また我々企業においては、DXやAI、IoTなど新たな技術を用いて、競争力の強化や、新たなビジネスモデルの創出に向けた動きを加速化させる必要があります。今まで以上に具体的なアクションをどう展開していくのかが大切になる1年ではないでしょうか。
総会終了後の講演会では茨城県 警察本部の飯利雄彦(いいり・たかひこ)本部長に「技術情報の流出やサイバーアタック」をテーマにご講演いただきます。サイバーリスクに関しては小島プレス工業がマルウエア被害を受け、トヨタの14工場28ラインが止まったという事件がありました。ひとたびサイバー事故が発生すれば、企業の事業継続に甚大な被害や影響がありますので、茨城産業人クラブとしても積極的に取り組んで参りたい課題と考えております。
それでは本日お集まりの皆様のご健勝と、茨城県経済のさらなる発展を祈念するとご挨拶にかえさせていただきます。」
その後、会則により会長が議長を選任され、第一号議案「令和3年度事業報告・収支決算の承認を求める件」、第二号議案「令和4年度事業計画・収支予算の承認を求める件」は賛成多数で承認された。第三号議案「役員の選任を求める件」では新熱工業㈱の大谷直子社長・フォージテックカワベ㈱の河辺真理子社長・㈱諸岡の諸岡正美社長三名が新理事に承認され、役員の退任、役員名の一部変更、役員の役職の一部変更の報告があり、すべての議事が終了した。
次に茨城大学より、副学長・理工学研究科長の増澤徹氏から、「茨城大学博士課程の社会人進学制度のご紹介」と題して、我々経営者が世界に進出するにあたって、博士号を取得し、経営者がドクターの称号を持つことの重要性のお話をいただき、茨城県の活性化のため、茨城大学が協力出来るコースを設立したことの説明を受けた。
続いて講演会が開催され、「技術流出をめぐる情勢とサイバー攻撃の実態」と題して、茨城県警察本部 本部長 飯利雄彦様より、経済安全保障政策とサイバー攻撃の具体的な事例をご講演いただいた。産業人クラブとしては警察本部からの講演は初めてのケースで、激動する世界情勢を視野に入れてのことである。
懇親会は新型コロナ感染防止のため、「着席式」に変更した。冒頭、主催者挨拶で日刊工業新聞社の井水治博社長にご挨拶をいただき、予定通り終了した。
2022年7月20日、ホテル・ザ・ウエストホテル水戸において「定時総会・ 講演会」が行われた。
開会は大井川和彦茨城県知事が来賓を代表してご挨拶をいただいた。製造業を中心とした産・学・官・金の産業人クラブの経営者に、さらなる県内経済界の発展と活性化に向けてご挨拶をいただいた。
次に主催者挨拶として私が開会のあいさつを行った。挨拶は以下の通り。「茨城産業人クラブ会長の高橋でございます。平素は茨城産業人クラブに対し、多大なる協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
また、本日は第59回定時総会・講演会にご臨席を賜り、誠にありがとうございます。主催者を代表し、一言ご挨拶をさせていただきます。
ワクチン接種の効果などから落ち着きを見せていた新型コロナウイルス感染症ですが、7月現在、急速に感染が拡大し「第7波」に入ったと言われています。岸田首相は14日の会見で「新たな行動制限は現時点では考えていない」と表明していますが、経済活動の回復に向けた取組みと感染拡大防止のバランスをより一層慎重に図ることが求められます。
さて世界経済ですが、コロナ禍からの世界的な回復による需要増はあるものの、ウクライナ情勢の長期化などを背景に物価上昇が続いております。各国は金融引き締めを一段と強化しておりますが、米国の利上げに伴うドル高により、新興国からの資本流出が「既に発生している」との見方もあり、世界経済の先行きに不透明感が強まっております。
また先日おこなわれたG20では、ロシアのウクライナ侵攻を巡る意見対立から(4月の)前回会合に続き、共同声明の採択が見送られました。
先進7カ国(G7)に中国、インドなどを加えた広範な枠組みでインフレや食料危機などの課題に対し対策を取ることが期待されましたが、政策面での成果がほとんど得られず、G20の機能不全が改めて浮き彫りとなったかっこうです。
国内に目を向けますと、資源価格の上昇や上海のロックダウンなどを主因とするサプライチェーンの停滞が生産活動の足かせとなり、製造業で一段と深刻化しています。特に品不足は今や主要な電子部品だけでなく、汎用品にいたるまで調達難を引き起こしており、受注好調な企業も頭を悩ませておられるのではと推察いたします。
参院選に大勝し「黄金の3年」を手中に収めた岸田政権ですが、新型コロナの再拡大に加え、物価高対策やエネルギーの安定供給など喫緊の課題が山積しております。変化が激しい経済情勢や国際環境を鑑み、民意は政治の安定を選択した形ですが、岸田政権には中長期の視点で経済・安全保障政策を進めていただくことが求められます。
また我々企業においては、DXやAI、IoTなど新たな技術を用いて、競争力の強化や、新たなビジネスモデルの創出に向けた動きを加速化させる必要があります。今まで以上に具体的なアクションをどう展開していくのかが大切になる1年ではないでしょうか。
総会終了後の講演会では茨城県 警察本部の飯利雄彦(いいり・たかひこ)本部長に「技術情報の流出やサイバーアタック」をテーマにご講演いただきます。サイバーリスクに関しては小島プレス工業がマルウエア被害を受け、トヨタの14工場28ラインが止まったという事件がありました。ひとたびサイバー事故が発生すれば、企業の事業継続に甚大な被害や影響がありますので、茨城産業人クラブとしても積極的に取り組んで参りたい課題と考えております。
それでは本日お集まりの皆様のご健勝と、茨城県経済のさらなる発展を祈念するとご挨拶にかえさせていただきます。」
その後、会則により会長が議長を選任され、第一号議案「令和3年度事業報告・収支決算の承認を求める件」、第二号議案「令和4年度事業計画・収支予算の承認を求める件」は賛成多数で承認された。第三号議案「役員の選任を求める件」では新熱工業㈱の大谷直子社長・フォージテックカワベ㈱の河辺真理子社長・㈱諸岡の諸岡正美社長三名が新理事に承認され、役員の退任、役員名の一部変更、役員の役職の一部変更の報告があり、すべての議事が終了した。
次に茨城大学より、副学長・理工学研究科長の増澤徹氏から、「茨城大学博士課程の社会人進学制度のご紹介」と題して、我々経営者が世界に進出するにあたって、博士号を取得し、経営者がドクターの称号を持つことの重要性のお話をいただき、茨城県の活性化のため、茨城大学が協力出来るコースを設立したことの説明を受けた。
続いて講演会が開催され、「技術流出をめぐる情勢とサイバー攻撃の実態」と題して、茨城県警察本部 本部長 飯利雄彦様より、経済安全保障政策とサイバー攻撃の具体的な事例をご講演いただいた。産業人クラブとしては警察本部からの講演は初めてのケースで、激動する世界情勢を視野に入れてのことである。
懇親会は新型コロナ感染防止のため、「着席式」に変更した。冒頭、主催者挨拶で日刊工業新聞社の井水治博社長にご挨拶をいただき、予定通り終了した。
2022年6月9日、水戸プラザホテルにおいて、「令和4年茨城県経営者協会の定時総会・講演会」が行われた。
開会挨拶は寺門一義会長、来賓を代表して下角茨城労働局長が代表して祝辞を述べた。会則により寺門会長が議長の任につき、第一号議案から第四号議案まで承認可決された。今回の総会では役員の改選期にあたるので、理事は別室に移動して理事会を開催し第一号議案「会長・副会長、専務理事の選定について」、第二号議案「名誉会長、顧問、参与の委嘱について」承認され、寺門会長と小濱副会長の退任と新会長に笹嶋律夫氏(常陽銀行会長)、副会長には家次晃氏(日立埠頭社長) 、若松賢太郎氏(日本製鉄鹿島地区副所長)が就任した。理事会を開催している間、議場では新入会員の紹介が行われた。
休憩後、記念講演ではテーマ「ビジネスモデルをチェンジ、時代とともに変化し成長へ~なくてはならない人となれ、なくてはならぬ企業であれ」と題して、アダストリア代表取締役会長 福田三千男氏に講演頂いた。アダストリアの成長の源は「変化」であり、成長戦略は「マルチブランドプラットフォームの進化」、「自社ESドットエスティ」、「海外事業」、「飲食事業」、「新規事業開発」と喝破しておられた。30分の名刺交換会を行ったのち、交流懇親会は密にしない配慮から、2部屋に分かれ着席式で行われた。私は副会長として乾杯の指名を受けたので、次のように挨拶した。
「只今、ご紹介をいただきました副会長の髙橋です。定期総会・講演会と長時間にわたり、ご参加いただきありがとうございました。おかげさまで、総会を無事終えることができましたこと お礼申し上げます。寺門会長にはコロナ禍の中、さまざまな課題解決のご指導をいただき、ありがとうございました。小濱副会長には18年の長きに渡りご指導いただき、感謝申し上げます。笹島会長・家次副会長・若松副会長 どうぞよろしくお願いいたします。そしてアダストリア代表取締役会長の福田様 ご講演ありがとうございました。」以上の口上を述べて乾杯した。その後、大井川知事が議会のため、遅れて参加した。経営者協会総会成立の祝辞をのべ、茨城県活性化のため、経営者の皆さんにはなお一層頑張って欲しい主旨の挨拶を行った。新型コロナで自粛していたため、久しぶりの懇親会となった。着席式なので、参加者が移動することなく和やかに、懇親会が行われた。
最後に、幡谷副会長の挨拶があり、令和4年度定時総会が無事終了した。
2022年6月2日、マイムビル2F(旧マルイビル)において、「令和4年茨城産業人クラブオンライン講演会」が行われた。茨城産業人クラブの講演会では、会場とオンラインの併用で行われてきたが、全てオンラインで行う講演会は初めての試みである。開催にあたりオンライン配信の技術的なサポートを委託している(株)アプリシエイトが水戸駅前の商業ビル「マイム」に今年開設した、eスポーツの拠点施設、エリア310のスタジオで行われた。冒頭の以下の通り挨拶した。
「茨城産業人クラブ会長の高橋でございます。平素は茨城産業人クラブに対し、多大なるご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。また本日はオンラインでの経済講演会になりますが、多くの方にご視聴いただき誠にありがとうございます。主催者を代表し、一言ご挨拶をさせていただきます。
国内では、新型コロナウイルスの新規感染者数が減少に転じ、少しずつではありますが、コロナ禍が終息の方向に向かっているように感じられます。行動制限の解除などにより、個人消費の持ち直しが期待されるところですが、他方一日の感染者数は未だ多く、感染場所についても学校や幼稚園などの割合が高止まりしておりますので、新型コロナには引き続き最大限の注意が必要な事は変わりありません。
さて、我々産業界をとりまく経営環境ですが、コロナ禍からの世界的な回復で受注は堅調なものの、半導体不足を主因とする供給制約の長期化に加え、ロシアによるウクライナ侵攻がエネルギー価格や原材料価格の高騰に拍車をかけ、足元の経済は依然として厳しい状況が続いています。
また、先月(5月)31日に経済産業省が発表した4月の鉱工業生産指数 速報値は前月比で1.3%の低下となり3カ月ぶりにマイナスに転じました。基調判断も「持ち直しの動きがみられる」から「足踏みをしている」に8カ月ぶりに下方修正となり、これには中国・上海市のロックダウンによる部品供給不足が大きく影響していると見られています。
さて、本日の講演会ですが、講演1では常磐大学総合政策学部経営学科 菅田浩一郎教授に『中小企業の国際化と自立化 日立地域にみる胎動』 をテーマにご講演いただきます。 また、講演2では元 陸上自衛隊 西部方面総監、現 丸紅 顧問の番匠 幸一郎 様に『最近の国際情勢と日本の安全保障』 をテーマにご講演をいただきます。
自立的成長を目指す企業にとって、生産面においても販売面においても、国際化は欠かす事の出来ない重要なピースです。一方、今回のロシアによるウクライナ侵攻は、グローバルに活動する企業は、「国家間の紛争」という政治リスクに対し、どのように備え対処すべきか、という教訓を投げかけました。
今回の講演が自社のビジネスを見つめ直し次の経営につながる「ヒント」となれば幸いです。
最後になりますが、本日ご視聴いただいております皆様のご健勝を祈念すると共に、各社様イノベーションを加速し、環境との共生の中で、更なる発展を目指すことにチャレンジしてくださいますよう、期待しご挨拶とさせていただきます。 」